真夏の緑は、深みを増して黒ずんで見える。。。
東西南北から山が迫る奈川の谷の底で、その色に囲まれていると、息苦しさを感じます。
子供の頃、母に「あの山のてっぺんまで登ったら何が見える?」と問えば「山。」との、そっけない答え。「じゃあ、あっちの山は?」と、聞いてもやはり答えは「山。」
「長野なんて、どこに行ったって山しかないよ。」という母の言葉に、どこまでも連なる緑の山を想像し、子供心に「この山からは逃げられない・・・」と、絶望にも似た閉塞感を感じたことを、今でもはっきり覚えています。
これ以上、この黒い緑を見ていたら、気が狂うかもなぁ・・・と、思うようになると、少しずつ吹く風が冷たくなり、山の緑が色褪せてきます。
今年も、そろそろ山の色が変わってきました。なんとか、無事に夏が越せたようです。。。