元・亀遊館の日々

野麦峠スキー場・民宿亀遊館の旧HPの日記

● 女将の口癖は・・・

「私は、いつ何があっても後悔しない生き方をしてる。」でした。

5歳の頃。当時、極度の人見知りだった私が、入院中、唯一なついたお医者さんが、ある日、保育器に入った小さな赤ちゃんを見に連れて行ってくれた。幼い私が見ても、小さな赤ちゃん。小さな手足や、口や鼻に、たくさんの管。その姿に圧倒されていると、彼は一言だけ言った。 「なぁ、こんなに小さくても、ちゃんと生きてるだろう・・・」 時折、微かに動かす手足や、小さな泣き声、上下に動く胸は、その言葉通り、「ちゃんと生きてる」と、5歳の子供が、実感を持てるだけの説得力があった。 今日、「脳死は人の死」とする法案が可決されたとニュースで見て、ふとその時のことを思い出した。この法案の是非は、とりあえず置いておく。 でも、様々な治療法や薬の開発、情報の過多によって、これから、こうして迷うことはきっと多くなる。 選択肢があるということは、その選択によって生じる良い結果も悪い結果も、全て自分達で引き受けなければならないということ。その人の生き様が問われることなのだと思う。 どんな法律ができても、どんな状況になっても、まずは、日々の暮らしの中で、自分の死生観を、いざという時、自分はどうしたいのかを、考えることが大切なんだろうなと。 明日・・・というか、次の瞬間生きてる保証は、誰にもないのだから。。。