今日は雨。(スキー場の上部は、湿雪だったそうですが。)
ひと雨ごとに、雪が解け、山の色が変わってきます。上は、
田淵行男の言葉をふと思い出して撮った写真。
(落葉松は)芽立ちに先だって、その梢の色と張り具合に季節を誇張して見せる。
冬の間の沈んだ褐色が、三月の声を聞くとたん俄に赤味を加え、明るい黄褐色に見えてくる。
その梢の輝きだけでも、私は春を意識するのに充分であるのに、その梢越しに紫の雪にまみれた岳がのぞいたりすると、私は
山麓の春に酔いしれてゆくよりほかにない。
(
田淵行男/『新編 山の季節』/
小学館文庫)