元・亀遊館の日々

野麦峠スキー場・民宿亀遊館の旧HPの日記

● モチモチの木。

この木を見ると・・・

「霜月ハツカのウシミツにゃあ、モチモチの木に灯がともる。おきて見てみろ。そりゃァキレイだ。」 『モチモチの木』(斉藤隆介作 滝平二郎画)という切り絵の美しい絵本の一節を思い出します。爺さまと2人っきりで暮らしている臆病な少年豆太。爺さまが、病気になった時、真っ暗な夜道を医者様を呼びに行った帰り道、家の前の大きな木「モチモチの木」に、灯がともる姿を目にします。それは、山の神様のお祭り。勇気のある子供にしか見ることの出来ない光景。最後、元気になった爺さまが豆太にかける言葉。 「じぶんでじぶんをよわむしだなんて思うな。にんげん、やさしささえあれば、やらなきゃならねえことは、キッとやるもんだ。それを見て、他人がびっくらするわけよ。ハハハ。」 子供の頃も大好きな本でした。今、斉藤隆介の文章で書かれる自然の光景や人間が、この奈川の光景や、これまで出会った様々なヒトの生き様と重なるようになりました。そして、あの頃よりももっと彼の文章に惹かれるようになりました。。。